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オーストラリア連邦政府によるカーボンリーケージ(carbon leakage)リスクに関する調査への参加について

当社はこの度、オーストラリア連邦政府(気候変動・エネルギー・環境・水源省)による同国の「カーボンリーケージ」(carbon leakage)リスクに関する調査に参加し、同リスクの対応に関する政策提言書を提出いたしました。

「カーボンリーケージ」とは、国が温室効果ガスの排出削減のための規制導入を行った結果、国際競争の観点で、炭素効率の低い輸入品に脅かされ国内生産が減少することをいいます。加えて、炭素制約の緩い海外に産業拠点が移転してしまうことで、地球全体での排出量が減少しない、或いは増加してしまう現象を指します。

オーストラリアはアジア太平洋地域において突出して排出削減規制が厳しいため、同国においてカーボンリーケージのリスク対策をいち早く導入することは急務になっています。

当社の主な政策提言内容は以下のとおりです。

  1. 当社は、同国の低炭素化が困難な産業が公平に国際競争出来る条件を整備しカーボンリーケージのリスクに対応するため、同国による炭素国境調整メカニズム(通称CBAM)※の導入に賛同します。

  2. 同国では既に炭素クレジットのキャップ&トレードシステム(Safeguard Mechanism reform)が導入されている中、CBAM他カーボンリーケージに対応する主要政策がない状態が継続すると、いずれは同国の国内生産品が減り、炭素効率の低い輸入品が増えると当社は予想します。

  3. 当社は、同国産業の低炭素化を目的とする同国政府による投融資に深く賛同します。

  4. 当社は、カーボンリーケージのリスク対策に関する多国間、或いは複数国間の取り組みに深く賛同します。カーボンリーケージのリスク対策がもたらし得る自国と他国へのインパクトや、地球全体での排出量の影響に関する評価を行う際、同国の主要貿易相手国(日本、韓国、シンガポール、インド、アメリカ、EU、中国など)とジョイントスタディーを実施することを提案します。

当社の提言書の詳細(英語のみ)は リンク をご参照ください。

また、同調査に参加した他者による提言書については リンク をご参照ください。

 

※CBAM(Carbon Border Adjustment Mechanism)とは、国境で輸入品に対して国内と国外の炭素価格の差額分の支払いを課す措置です。

本リリースに関するお問い合わせ

ディープシー・ストア・リミテッド 車 大仁(チャ デイン):getintouch@deepcstore.com (日本語でお問い合わせください。)